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2015.01.31 Saturday

リペア ファイル その130

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    オラクル オブ ギター(カスタム・アーチトップfor浅野孝巳・ゴダイゴ)/ PU交換・フレットすり合わせ・弦アース加工

    「オラクル」からゴダイゴのギタリスト浅野氏のジャズ・ギターを預かりました。浅野氏からもっとパワーのあるPUが欲しいとの依頼で、「オラクル」がニューヨークから「Kent ArmstrongハンドワイヤリングPU」を発注し、それを当工房で載せ替えました。同時に各種セッティングを行います。


    ホールピースが12個あるタイプです。出力がありつつアーチトップ上に収まる薄く軽いピックアップです。ジャズの本場アメリカNYでは、アーチトップギターの需要がありギタリストの希望も多様ゆえ、PU工房も様々なリクエストに答えるノウハウがあるのでしょう。


    仮セッティング。ホールピースの位置が各弦とバランスが取れるように「当たり」を見ています。


    ピックガードに直接取り付けます(同時のピックガードも交換)。ピックガードの角度とPUの角度が同時に適正になるように付けるのは案外難しいです。ポットは極タイプ、木のボリュームノブです。


    取り付けました。「オラクル」のシンボル「鯉」のくり貫きが印象的です。(商標登録証が発行されていました)


    テールピースも交換したので「弦アース」が取れるように加工しました。


    ヘッドのインレイは何と蒔絵(まきえ)! 若い人は知らないかもしれませんが、漆による日本の伝統技法です。高度な技術が必要です。漆は扱いが難しいうえ画の才能がそのまま発揮されます。今や日本より欧米での評価が高い技術になっていますね。
     

    アーチトップギターでありながら、「コンタクター」加工が施されています。たしかに肘が楽ですよ。この技法も高級ギターの定番になりつつあります。
     

    サイド・バックは「葡萄杢」のメイプル!すばらしい! よく加工したなぁ。


    Fホールのないデザインですが、「鯉」のくり貫きがサウンドホールになっています。指板やブリッジ・テールピースも真っ黒な黒檀が贅沢に使われています。この楽器はピッキング反応が早い設計になっており、PU交換によってますます浅野氏のギターセンスが光る楽器になったのではないでしょうか。

    ボディ厚がフルアコと335タイプの中間なのも「取り回し」のよさとサウンドの豊かさを両立してて面白いですね。


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