2019.01.16 Wednesday

リペア ファイル その511

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    Greco M-180 ・12弦アコースティック /  6弦ギターへ改造

     

    蔵の中で眠っていたという古い12弦ギター。グレコのロゴも相当珍しいモノではないでしょうか?少なくとも私はこの字体のは見たことがないです。古いわりにはコンディションもよいギターですが、しばらくギター演奏から遠ざかっていられた持ち主は12弦ギターを弾くイメージが湧かないご様子。そこで演奏しやすい6弦ギターへの改造を提案しました。

     

    丸っこいロゴの”Greco”。 ギブソン型のヘッドに12個のペグが付いていましたが、不具合のペグもあるため いいものを選び6個ペグをつけ直しました。

      

     

    なるべく手を掛けないように(コストを抑えるため)既存のナットに新たな6弦用の溝を切り直します。(ピッチを計測してそのまま古い溝を再利用しているのもあります)

      

     

    駒側も12弦用に合わせた割り振りがしてありますから、6弦用のピッチに合わせてサドルに弦溝を入れてやります。また弦高を下げるためにサドルを削ってあります。そのため低くなったサドルのブリッジピンからの立ち上がり角度が不足するため、サドルへの弦の誘導溝をピッチに合わせてブリッジ本体に切り込み、立ち上がり角度を稼いております。

      

     

    6弦用にはヘッドが大きいのはしかたがありません。口輪(ロゼット)は独特ですね。

      

     

    ネックはギブソン風、ボディはマーチン風、ロゼットはオリジナル、それを上手く(?)まとめているところが面白いです。たぶん60年代製のグレコアコギだと思いますが、米国製のアコギの模倣をしつつオリジナル性も模索していたんでしょう。振り返って見てみると当時の苦労が垣間見えます。

      

    現代の音楽シーンでは12弦のアコギを使うことがほとんどなくなり12弦ギターの市場の評価は非常に低いです。しかしながらこうやって12弦を6弦に改造することによって”鳴るギター”を復活させることも可能です。いいギターを眠らせておく手はないです。

     

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    2019.01.11 Friday

    リペア ファイル その510

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      マーチン D-28 / ネックヒーター・フレットすり合わせ・ナット交換・サドル交換(オフセット加工)

       

      ピックガードが交換されたMartin D-28。「ネック元起き」ぎみなので調整して欲しいとの依頼です。「ネックリセット」も検討しましたが、まだ新目の個体でそれほどひどい「元起き」でなかったので、フレット交換時に「リセット」されたらいいと判断し、今回は「ネックアイロン矯正」で修正することにしました。

       

      ネックアイロン(またはネックヒーターともいう)を使い「元起き」を矯正します。また「仕込み角度」をつけてやりサドル高を変えることなく「弦高を落とす」ようにもしています。同時にネック自体もやや「逆反り」にしました。

        

       

      アイロンを掛けるとややフレットピークに変化が起きるので「フレット擦り合わせ」してピークを整えます。ピークが平ヤスリで平らになるので再び半丸ヤスリや三角ヤスリでピークをつけ直します。

        

       

      ヤスリ傷を取るためペーパーの番手の粗いものから細かいもの(♯180〜♯3000)替えながらフレットを磨き上げていきます。

         

       

      ナットも交換しました。巻き弦はナットの半分くらい埋まる感じで仕上げています。プレーン弦は外れてしまうのでそこまで浅くはしませんが。

        

       

      サドルも交換しました。仕込み角度をやや付けたのでサドルの高さをキープしたまま「弦高を下げる」ことに成功しています。オフセット加工もしてあります。(指板も駒も真っ黒な黒檀を使用してありマーチン社の材料の在庫はいかほどかと考えてしまいます。昨今は全体的に材料が枯渇して来ていますから)

        

       

      ペグはゴトーの”510”に交換されていました。ギヤ比が1:21で細かいチューニングに適しています。ネックは弦を張ってピンピンになるように調整してあります。

        

       

      元々「倍音」が豊かで「レンジ」も広い素性にいい個体でしたが、そこにプレーン弦の伸びが加わったと喜んでいただきました。弦高も低くなったことでプレーヤビリティも向上しています。依頼主はフィンガーピッカーのようで内部にマグネットピックアップ用の配線とコンタクトピエゾを貼り付けられていました。そこで、こちらからどんなシステムをお使いかお聞きしたら、親切にいろいろ教えて頂きました。

        

      ピックアップはデュアルシステムになっておりマグネットピッアップ 『Sunrise S2』+ コンタクトピエゾ『2nd Factor APU-1』。プリアンプは『D-TAR』これに『Mackie』のアナログミキサーを繋いであるそうです。ほかの先生のシステムも教えていただきましたが、こういうシステムを作り上げていくには現場で試行錯誤して時間とお金をかけないと、活きた組あわせと設定が作れないのだなぁと実感した次第です。ありがとうございました!

       

      関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307

       

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      2019.01.06 Sunday

      リペア ファイル その509

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        Fender American Vintage ’57モデル / ボディカラー・リフィニッシュ(塗装はがし・再塗装)

         

        フェンダー USA '57モデル(90年製)のボディカラーリングを『オリンピックホワイト』に塗リ直し依頼です。オリンピックホワイトも光線で焼けて黄色未を次第に帯びて来るものですが、初期のカラーをお望みです。

         

        元々はアッシュ材のボディに『Twoトーンサンバースト』でした。白の8点止めワンプライのピックガードが付いています。

          

         

        現在の塗装の上に白を載せていく塗装の方法もあるのですが、”ニトロセルローズラッカー極薄仕上げ”がお望みで、下地まで剥がして木地から再塗装をする方針になりました。(この米国製もラッカー仕上げでした)

         

        木地に”サンディングシーラー”を塗って完全に下地を完成させた後、白を吹き付けます。『オリンピックホワイト』は、市販の白のラッカー塗料に極わずか黄色を交ぜて作ります。黄色の分量を増やして行けば経年変化の焼けたホワイトになって行きます。

          

        白色の上に”クリアーラッカー”を塗って仕上げて行きます、途中で”サンディング”を入れて平滑を出しながら、なるべく薄く仕上げられるようにしています。下地のシーラーでもそうですがサンディングを入れることで目止めし凹凸をなくし、かつ適度な厚さになるようにしないといけません。(今回は、サンディングシーラー5回/白塗装2回/クリアーラッカー4回)

         

        最終的に”ウエットサンディング”で目の細かいペーパーで表面を平らにしてから”バフ磨き”しますが、この工程でクリアーラッカー膜が「抜け」て下の塗膜が出たら、もう一度”クリアーラッカー”からやり直すことになります。気を使う工程です。

          

        ラッカーは、乾燥が進むと痩せていくので下地のペーパー跡が浮き出てくることもあり、途中時間を挟んで"バフ磨き”しています。(また冬場は乾燥が遅いので硬化しにくく、硬い膜にならないと磨いても艶が上がってきません。仕上げ段階で余裕がある方がいい仕上がりになりますね。実際は余裕を持つのが難しいのですが・・・)

         

        磨いた後に組み込みします。ビス穴周辺の塗装を取り除くておくと、ビスを締めたときに塗膜にヒビが入るのを防げます。

          

         

        完成! 依頼主によると’57当時には『オリンピックホワイト』仕様はなく、この仕様は”Fenderカスタムショップ”でしかお目にかかれないとのこと。”通好み”の仕様ということですね。こだわりに納得。

         

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        2018.12.27 Thursday

        リペア ファイル その508

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          ギルド F 20 SB / トップ矯正・フレットすり合わせ

           

          とても小ぶりなギルドがやって来ました。ギルドっていうとドレッドノート・タイプに太いネックを想像しますが、この機は000タイプより小さい0か00タイプですね。「表板が膨らんでいる」とうことで点検しました。

           

          中央が山なりになっています。弦に引っ張られて持ち上がっているのでしょう。修理完了後に弦長を計測したら、なんとファンダースケールよりわずか長い!(ということは、マーチンやギブソンよりも長い)。弦長が長いとテンションも強くなるので、トップに負担がかかります。そのためトップの変形が起ったと考えられます。

          同時にこの弦長が「ギルドサウンド」を作っているとも言えまね。

           

          ほんのわずか温度をかけて、トップを長時間矯正してやります。湿度も関係しますので湿度調整も必要です。

            

          矯正されたトップを安定させる意味と弦のボールエンドの位置を下げてやることも考えて、ブリッジ裏に補強材を入れます。今回は黒檀でプレートを製作しました。

           

          プレートを接着しました。トップの重量が増すのでトップ振動を妨げるマイナス作用がありますが、ボールエンドの位置が下がってサドルに掛かるベクトルが増すことによって振動効率が改善します。そのため「鳴り」に問題はありません。

            

           

          バラつきがあったフレットを「擦り合わせ」して調整します。同時にナット側のフレットをやや強く擦り合わせることで、フレット上で仕込み角度を強くしています。サドル高を稼ぎたいためです。

            

           

          フレットピークをつけ直してから各フレットを磨き上げておきます。

           

          トップの矯正とフレット上での仕込み角度変更をしたため、サドルを下げることなく弦高を下げることに成功しています。

            

           

          70年代製のギルドですが、全体にいい状態でした。小さいボディとは思えないほど低域から高域までバランスよく鳴ってくれました。ボディマスが小さくなるほど”カラカラ”したサウンドになる傾向があるのですが、そんなことはまったくなく良好です。

            

          小ぶりなギターゆえブリッジの位置が下半身の中央に来ていますね。これもサウンドにいい結果を与えているかな、と思いました。

           

          ギルド・ギター修理:http://9notes.jugem.jp/?eid=230

                    http://9notes.jugem.jp/?eid=319

                    http://9notes.jugem.jp/?eid=454

                    http://9notes.jugem.jp/?eid=717

           

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          2018.12.23 Sunday

          リペア ファイル その507

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            ピアレス 5弦バンジョー / 組み立て・調整・ナット交換

             

            友人から譲り受けたという”裸のバンジョー”。PIRLES/ピアレスというかつてあった国産ブランドで主にエントリーモデルを生産していたとのこと。この機は、駒もサドルもナットもなくてネジも錆付いていました。解体・整備・クリーニング・組み立て直しをしました。

             

            バンジョーはスネアドラムのような構造をしています。リム(輪)についた金具よってヘッド(皮)を張っており、そこにお盆(リゾネーター)を被せたような形になっています。

              

            ネジが途中で折れないように慎重に抜いてお盆(リゾネーター)のネジ穴を埋め直しておきました。

             

            ストップテールピースが紛失していましたので、新たに購入しました。ここの形は何種類もあるのでそれに合うものを探さないといけません。またそれがすぐピッタと合うかというとそうは行きませんので、合うように加工してやります。

              

             

            リムの周りにはフックが付いていてナットを締め上げていくとヘッドのテンションが上がって行きます。また中央にネックを引っ張るロッドが貫いていて、それを締めるとネックを支えたり仕込み角度を調整できるようになっています。ここを調整しておきます。

              

             

            無くなっていたナットを作製します。09ゲージ〜の細い弦を張りました。バンジョーのチューニングはオープンGで1弦からDBGDになり5弦がオクターブ高いGになっています。

              

             

            5弦バンジョーは5フレットの位置にペグが突き刺さっている感じです。5弦はビ〜ンと開放で鳴らして演奏するとのこと。

              

            この位置をズラして弾く楽曲もあり、5弦上に犬釘を打って引っ掛けてルート音に変化をつけることもあるそうです。

             

            購入したサドルを立ててテールピースの弦を通しました。しっかり弦をホールドしつつサドルへの立ち上がり角度も充分です。(ヘッドの張り具合とネックの仕込み角度を調整するロッドによって弦高調整される仕組みで、サドルを削ったりして弦高調整するギターとやや調整方法が違います)

              

             

            お盆(リゾネーター)を被せてネジで固定しました。これは合板製でしたが、本場アメリカ製などはロクロで挽いた重いリゾネーターが被してあったりします。

              

             

            カントリーミュージックやブルーグラスでは、マンドリンとともにバンジョーは”華のある”楽器と捉えられていて人気があります。音量もあってにぎやかな音ですからね。日本でももっと人気が出るといいに。

             

            関連ブログ:リペアファイル その41 ギブソン4弦バンジョー http://blog.9notes.org/?eid=211

                             リペアファイル その26  駒換え http://blog.9notes.org/?eid=147

             

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            2018.12.19 Wednesday

            リペア ファイル その506

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              Gibson LP Classic  / フレットすり合わせ・ピックアップ交換

               

              Guns N' Roseのスラッシュファンの方のギブソンレスポール。みごとな杢が入っています。今年(2018年)はギブソン社が経営困難に陥ってどうなることやらと思っていたら、ジーンズの老舗”リーバイス”から新社長を送りこまれて再建を目指すことになったようです。スラッシュもギブソンのブランド・アンバサダーをやっていましたね。

               

              ピックアップをダンカンの”Alnico Pro Slash signature HM”に交換します。磁石であるAlnico 供淵▲襯縫械押砲鮖箸辰殖丕佞麓力が弱い方の部類のPUでヴィンテージ系のPUです。

                

               

              LPクラシックのPUは”Burstbucker 61 ”が搭載されていたと思いますが、これもなかなかいいPUですよ。古い半田を取り去り配線をやり直して新しい”Alnico Pro Slash ”に載せ換えました。

                

              いつかコンデンサーをバンブルビーやブラックビューティーと交換するとなおいいかと思いますが、これらはあまりにも高すぎるからなぁ・・・

               

              弦高を低くして使われるので「フレットすり合わせ」を施すことに。ネックはいい状態なので弦高2ミ以下のセッティングも大丈夫です。フレットピークを揃えることでどのポジションでもビビることなくプレーできます。

                

               

              「擦り合わせ」した後はピークを再びつけ直し磨き上げて行きます。レスポールなどABR1タイプのブリッジを持つ楽器は、各弦それぞれの弦高調整ができないで、フレットを擦るときはブリッジアールと同じでなるように気をつけて作業しています。

                

               

              さて、その出音は。”Burstbucker 61”とはぜんぜん違うキャラクターです。高出力ではないPUですが、反応もよく粘っこいサウンドでブルージーな音です。中域が豊かでサスティーンも充分で気持ちがいいです。依頼主はこれにマーシャルアンプ・Slash signature モデルに繋ぐそうですから、さらにスラッシュの音に肉薄することでしょう。

                

              ”Alnico Pro Slash ”はよくできたPUだと思いました。

               

              ギブソンギター修理 インデックス http://9notes.jugem.jp/?eid=631

               

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              2018.12.15 Saturday

              リペア ファイル その505

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                二胡(にこ) / ピックアップ取り付け・「iRig Acoustic Stage」レビュー

                 

                二胡にピックアップを付けられないかと相談を受けました。二胡の演奏はテレビやラジオで聴いたことはありますが、実物の楽器を観たことも触ったこともありません。どのような機材を着けるといい音でピックアップ出力できるかしばし考えました。持ち込まれたのは2台で細部が微妙に違います。ピッアップの選択ですが、ピエゾタイプを装着する適当なところがないうえ「ケースにしまうことができる」という条件付きでしたので選んだのが・・・

                 

                最新のピックアップシステム「iRig Acoustic Stage」です。ピックのような形をしたマイクとデジタルプリアンプの組み合わせです。そのパッケージが素敵だったので思わず写真を撮ってしまいました。

                  

                箱の表裏。

                 

                外箱を外すと黒い内箱が。そこに赤い表紙の説明書がはいっています。「天」とに見えるロゴは「IK」でしょうか。(IK Multimedia アイケーマルチメディアという会社が作っているので)

                  

                その説明書もすぐれもの。言語/言葉で説明してなくてイラストでわかるようにしてあるんです。ワールドワイドな発想です。

                 

                内箱の中には黒いパックが入っていてそれを開けると中にプリアンプ「iRig Acoustic Stage モジュール」と小型マイク「iRig Acoustic」と電池が入っています。持ち運びしやすいようにパックされているのですね。

                  

                このプリアンプがよくできていて、その個体のサウンドバランスを最適化する「キャリブレーション」機能がついているほか、「フィードバック」機能もあります。ハウリング対策ですね。

                 

                さて、二胡のどこに着けるか。2台のうち1台には透かし彫りの裏蓋が付いていましたので外したのが下の写真。6角形の胴体に被せるような形で両面テープで胴の淵に貼り付けました。本来マイクはクリップ式になっているのですが、二胡には使えませんでした。

                  

                マイク本体から細いシールドが出ているので、引っ掛けないようにテープで補強します。プリアンプは腰のバックルか何かに着けもらうことにしましたが、二胡は座った格好で楽器を立てて演奏するのでプリアンプは足元でもいいかも知れません。プリアンプとアンプもしくはPAには普通のシールドで繋ぎます。ただ足元だと音量調整がしにくいのでリハーサルで音量確認が必要になりますね。

                 

                竿は紅木で作られていると思われ、糸巻きの飾りには動物の角材で細工もされています。

                  

                各弦にヴァイオリンのG線に使うファインチューナーが挿まれていました。

                 

                二胡は2本の弦が張られています。弓の毛がその2本の弦の間を通っていて外れないんですね。こうなっているとは知らなんだ。弓の毛はヴァイオリンのようにピンピンには張らなくて、弦で”くの字”曲がるように演奏していました。

                  

                ブリッジの素材は未確認。

                 

                太鼓の皮は”ニシキヘビ”だそうです。ワシントン条約で規制させている素材なので貴重品です。6角の胴体の後方には弦を受止めるテールピースの役割をするカバーのような木枠が付いている構造になっていて、竿はここまで貫通して固定されています。(私は楽器は何でも好きなのでワクワクしながら観察しました)

                  

                 

                ケースに収まるようにピックアップを装着してあります。この条件をクリアできるのは「iRig Acoustic」しかなかった。また本体が高価なので傷をつけるような加工も望まれませんでした。そのため両面テープなどでしっかり本体にグリップできる軽さも求められました。両面テープならばいざとなれば外すこともできますしね。

                  

                本来生演奏が主体の楽器を演奏する方は、ピックアップやアンプにうとい方がほとんどなので、後はそれに慣れてもらうしかないです。ノイズの問題やハウリングの問題はどうしても電気化するとつきものなので、なるべくシステムを簡略する意味で「iRig Acoustic Stage」がよいと判断しました。音色もピエゾよりもマイク録りなのでエアー感がありナチュラルですし。頑張ってください。

                 

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                2018.12.10 Monday

                リペア ファイル その504

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                  ヤマハ L−10 /  バインディング剥がれ・ロッド調整・サドル調整

                   

                  未だ中古市場でも人気の高いYAMAHA L-10。ジャパンビンテージに呼ぶにふさわしいギターです。トップ/エゾ松単板 ・バック&サイド/パリサンドル単板仕様ですね。きれいな個体です。

                   

                  指板のバインディングが剥がれています。これを安直に瞬間接着剤(アロン)でくっ付けると、アロンが飛び出してネックがくちゃくちゃになってしまいます。難しい作業でないですがプロに任せた方がいいでしょう。アロンはきれいに駆除できないので。私はエポキシ系の接着剤で修理します。セル用の接着剤もありなんですが、有機溶剤が強すぎてバインディングが縮むことをメーカー勤務時に聞いておりますので、めったに使いません。

                    

                   

                  ナットの底をクリーニングしてからナットも接着。こちらはアロンを少々使います。理由はナットは交換することがありますので、軽く付けるのが基本だからです。ときどきしっかりくっ付けてあるナットに出会いますが、リペアマン泣かせです。

                    

                   

                  弦高を適正(12Fで1弦2ミリ6弦2.5ミリ)にするために「ロッド調整」してから「サドル調整」します。ロッドを回すときは必ず弦を弛めてから行ってください。弦を張ったまま締めると木部に食い込んでロッドの効きがだんだん悪くなってきます。またロッドは一度弛める方向(左巻き)に少し動かしてから締める方向(右巻き)に動かして調整してください。ロッドが錆びていたり、回りきっていたりすることもあるので、一度弛めてから再度締める方が「ロッド切れ」が起こりにくいからです。

                    

                   

                  ポジションマーク/インレイはスノーフレイク・タイプですね。マーチンと少し違うところがミソです。

                    

                   

                  ヤマハのフラッグシップモデル(最上級機)である”Lシリーズ”は現在『LL・LS・LJ』とあり、これは『LL』にあたります。いわゆるドレットノートタイプですね。一番音量があり低音から高音まで鳴らすことができます。一見ゴージャスなサウンドを想像しますが、そこはヤマハさん実に繊細な音色をかもし出すので、マーチンとは住み分けされてたしかなポジションを得ています。

                    

                   

                   

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                  2018.12.06 Thursday

                  リペア ファイル その503

                  0

                    マーチン D−15M / ピックアップ取り付け加工・弦高調整・サドル調整

                     

                    一本ギターにピックアップを取り付けをしたら「このギターも」と持ち込まれたオールマホガニーのマーチンD−15M。飾り気のないギターなれど”ブルースマン御用達”のギターですね。

                     

                    LRバッグス社の”リリック”を取り付けます。マイク集音方式のPUなのでピエゾタイプのPUよりエアー感があります。その分、演奏会場によってはハウリングの心配がありますが、心配ならばプリアンプを組み込んでイコライジングしたりノッチフィルターを掛けるといいでしょう。

                      

                    エンドピンジャック用の穴を開けます。”トゥルーマイク”(PU)はブリッジ下に貼り付けます。ジャックからのコードをボディサイドなどに配線しながら電池ボックスとコントローラーも貼り付けました。

                     

                    サウンドホール横にちょこっと顔を見せているボリュームコントローラー。両面テープで固定しますが、貼り付ける部分はシンナーなどで油分を取り除くことが大事です。

                     

                    パーフリングなどは入っていませんね。トップもバックもそのままサイドにくっ付けてあるのが解ります。大きなウクレレのようでもあります。実際そのサウンドもやや角のない甘めの音で、スプルーストップとは明らかに音質が違います。高域側のレンジが広くない分ミッド〜ローが広がって、低音を鳴らしながら弾くブルーズなどに合っているかと思います。

                      

                     

                    ペグはオープンタイプ/ウエーバリーのバタービーンズ型ボタンが載っています。

                      

                     

                    指板のドットはハイポジにはないシンプルな構成でサウンドホールのリングは一重の”ワンリング”。塗装はオールつや消し仕様、ピックガードはべっ甲柄です。

                      

                    これから弾きこまれてボロボロになるとさらに味が出て来るだろうなぁ。

                     

                     

                    関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307

                     

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                    2018.12.02 Sunday

                    リペア ファイル その502

                    0

                      フェンダー 70'S テレキャスター / フレット交換・ナット交換

                       

                      ギタリストの土門秀明氏は英国でライセンスを取って路上パフォーマーをやった最初の日本人で、その日々を本に著している作家でもあります。遅まきながら私も入手し(CD付き)読んでみましたが、地下鉄構内での聴衆とのやり取りが臨場感溢れ再現されていて、思わずその世界に引きこまれてしまいました。私もロンドンに憧れていたときがあったからなおさら(The Clashファンなんで)です。

                       

                      毎度、難問を依頼されますが、今回は「ヴィンテージ テレキャスの指板を触れないでフレットだけを交換して」というもの。「そんなん無理!」と言いたいところですが、全体のルックスを見るとたしかにこの風貌で指板だけピカピカでは台無しだな、と私でも思います。何とかやってみます。

                        

                       

                      フレットを慎重に抜いて指板面にバリがでないように・・・ずっごく時間を掛けました。フレット溝端をアロンで固めてからフレット幅のヤスリで凸凹を調整します。フレットはジェシカーミディアムゲージを打ちました。

                        

                       

                      指板面を削って調整できなかったので、平滑度はフレットピークで合わせます。精度を出すため強めに「擦り合わせ」しています。その後ピークを各種ヤスリを使って削り出します。

                        

                       

                      ヤスリ傷を取るためペーパーを当てますが、あまりピカピカにすると興ざめしますので艶が出る前にやめます。

                        

                       

                      ナットも交換しましたが、これも古めかしく仕上げます。レリック仕上げですね。

                        

                       

                      CBS傘下時代のフェンダーの糸巻きはこんな感じでした。リテイナーも二つ付いています。こうすれば3弦にテンションが掛かりますね。

                        

                       

                      難題でしたが「やればできるじゃん」と我ながら思いました。これで雰囲気を壊さずフレットだけ新しくできました。

                      先の本の話に戻りますが、大道芸で生活していく度量は、いかに臨機応変に対応できるかにあると推測します。バスカー(路上ライブでお金を稼ぐ者)として12年ロンドン暮らしをした土門氏は、いくつもの難問を超えて来た人物であることは間違いないでしょう。

                      三鷹市の蕎麦屋「や乃家」で生BGMの彼のソロギターが聴けるらしい・・・

                       

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