2019.03.25 Monday

リペア ファイル その526

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    フェンダーmexico ストラトキャスター / PU交換・ピックガード作製

     

    ”ストラト弾き”の依頼主「2H仕様のストラトを持っていても案外出番がない」ということで、シングルのそれも「P-90」へ交換とそれに伴うピックガード交換をしたいと持ち込まれした。このギターにジャストフィットするピックガードは存在しませんので、新たに作製することに。

     

    すでにハンバッカーはギブソン「Burstbucker」に交換されていて、コンデンサーはバンブルビー、ポットも500Ωに交換されていました。ピックアップはシングルPUの「P-90」を選ばれていますが、あえて伝送系はこのままの仕様で行くことになりました。

      

    素材は同じ黒3プライをチョイス。大まかな形を写しました。

     

    ノコ幅の狭い”帯ノコ”でカットします。次にオリジナルを写し取るためこれをそのままテンプレートとしてルーターテーブルで「倣い加工」します。写真はないですが、刃物を45°の「面取り」用に交換してエッジを斜めに加工します。

      

     

    3wayスイッチ用の穴の加工専用ジグ。細いビットを探して使っています。

      

    ビス穴位置をオリジナルから転写してボール盤で穴開け加工。その後ビスの「皿面」を取る専用のビットでビス穴を仕上げます。

     

    一度、ネックとボディとピックガードを組んで見てセンターを確認してから「P-90」用の穴を抜く位置をピックガードに書き込みます。(位置決めでは、ホールピースにバランスよく弦が架かるように配分します)それから糸鋸で小さめの穴をくり抜いてから、

      

    「P-90」用のテンプレートをセットしてトリマーで「倣い加工」します。

     

    アッセンブリー位置に銅箔を貼ってシールドします。

      

    ピックアップは巷で噂のメーカー”LOLLAR PICKUPS"。ピックアップはネックとリアで出力が変えてあるようですが、ホールピースの間隔は同じでした。カバーもダンカンより長て方向がや短かかったです。(テンプレートもそれに合わせています)

     

    「P-90」はボディ直付けですので位置決めがしっかりしないとピックガードにジャストで決まってくれません。1・6弦を張って位置確認してみます。さぁて、ピックガードを載せて・・・

      

    完成!

     

    そのサウンドは、「音に品があってきめが細か」感じです。「P-90」特有のワイルド感を残しつつ高品質になったような。高めの値段設定なれど通が載せ替え用ピッアップに指名するだけある”LOLLAR PICKUPS”です。いいですよ!

     

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    2019.03.20 Wednesday

    リペア ファイル その525

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      カマカ K100 /  ネック外れ・フレット再打ち込み

       

      ウクレレといえばハワイです。カマカ・コアロハ・Gストリングス・コアロハはハワイ製のウクレレメーカーとして定評があります。この個体はKAMAKA製で杢なしコアでできていました。

        

       

      持ち込まれたときは、ネックがユルユルで12フレットが抜け落ちていました。

       

      すぐにネックが外れてしまいました。なんと丸ダボ1本でジョイントされていました。これでは抜けてしまうのも無理ありません。ジョインとするヒール接合面を修正してから、サイジング(接着性がよくなるように接着剤で導管をあらかじめ固めておくこと)しておき、改めてエポキシ系接着剤を使いポニークランプで圧着しました。

        

       

      つぎにダボをもう一本打ち込む準備をします。ロングドリルでヒールに斜めに下穴を開けてからローズ製の丸棒を叩き込みました。

        

       

      ヒールに馴染むようにカットしました。これでネック強度が出たと思います。

        

       

      抜け落ちた12Fにフレットを入れる準備をします。指板にフレットタングより少々きつめの溝を切ってから、フレットを打ち込みました。

        

       

      フレットはマンドリンやウクレレに使う一番細いものを使用します。

      修理完成!

       

      使い込まれたウクレレでしたので、出音はとてもこなれた角のない音色で優しい音です。マホガニーよりは音の輪郭がはっきりしている印象です。杢がないコアでもきちんとコアの音がしますよ。

       

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      2019.03.16 Saturday

      リペア ファイル その524

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        ANTORIA  G2 110 / ブリッジ剥がれ・再接着・全体調整・クリーニング

         

        40数年前に購入したという”アントリア”というブランドのギター。このネームは初めて聞きました。どうやら日本製の海外輸出ブランドのようです。学生時代はこれをずいぶん弾かれたそうで、定年後に久方振りに出して見たら駒が浮いていたそうです。

          

        つくりは、オール合板製で力木はラダーブレイシングでした。

         

        弦の張力で駒の後ろ側が引っ張られ浮いていました。ラバーヒーターでブリッジ(駒)に熱を加えて完全に剥がします。

          

         

        ブリッジ自体が変形していたので、アイロンで矯正しています。駒下にあたるトップも修正します。

          

         

        接着面が剥がれたときに部分的にめくれていたので、ブリッジを接着しても合板製のトップの剛性は低いと判断し、ビスで補強することにしました。

          

         

        ブリッジとトップを貫いたビスが裏面でワッシャーで留めてあります。この手の補強は一般的に行われていて、実際に有効です。(ギブソンなどに多いですね)

         

        レトロな雰囲気です。0フレット仕様でした。

          

         

        ボディの胴の深さがネックヒール部とボトム部が同じ深さでした。通常はここは浅く→深くと胴にテーパーがついているのですが、同じなのでネックヒールが長いです。

         

        どことなしに短めなドレットノートです。きっとマーチンかギブソンをコピーしようとしながら、完璧にはできなかったのでしょう。ギターを知らない木工職人が舶来品を真似ようとして作ったギターでは、こう言うことが起こりえます。高度経済成長期の日本のフォークギター制作黎明期はこういうところからスタートしたんですね。

        貴重な一本です。

         

         

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        2019.03.08 Friday

        リペア ファイル その523

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          マーチン D-28 / ブリッジ剥がし.再接着.ブリッジプレート増設・ピックガード交換.作製・裏割れ補修

           

          Martinギターのコンディションがやや落ちていました。ブリッジの浮きやピックガードの浮きなど、放置しておけば症状が進行してしまう状態を今回 リペアしました。

           

          ブリッジ端に隙間が生じています。そのまま隙間にエポキシなどを充填する手もあるのですが、マーチンは膠(にかわ)修理が基本ですのでオーナーもその点を理解しており、一旦外して膠で再接着することになりました。

            

          ブリッジに熱を掛けて膠を緩めて外しました。

           

          外れたブリッジ痕をノミで修正して再接着に備えます。このとき膠の食いつき(接着面積を増やすこと)を良くするために、トップとブリッジ裏にあえて傷をつけています。

            

           

          接着します。つぎにこの個体のブリッジはやや低かったため、弦の種類(例えばマーチンM140)によってはボールエンドから赤い巻き直し部がサドルに乗ってしまうことがあり得るため、トップ裏にブリッジプレートを増設してそれを防ぐ手立てを処置しました。(ボールエンドを深くする)

            

          この補強はトップの"膨らみ"防止も兼ねています。

           

          完成。マーチンはネックを塗装完成後に後仕込みする作業工程なので、低めのブリッジの個体もときどき見受けられます。このような処置によりボールエンドの位置が下がり、サドルに掛かる圧力が増えて音質の改善も期待されます。

            

           

          それと、古いマーチン特有のラッカー塗装塗り込めされたセルロイド製のピックガードが、経年変化で縮んでめくれ上がっています。

            

          こうなっては仕方ないのでドライヤーの熱風を当ててピックガードを外してしまいます。

           

          ピックガード(PG)を作り直します。リングの直径を計測してサークルカッターで口輪部をカットしリングに合う台紙を作成しています。この後透明な板をトップにあてがりトップの日焼けしてないところを写し取りました。

            

          (日焼けしないところが現れないようにPGはやや大きめに作ります)

           

          今回は修理の機会にギターのグレードアップを図り、PG高級素材の『TOR-TIS(トーティス)』を使いました。この素材は塩ビ製に比べて透明感と艶に優れ、ギターに張り付けるととても味が出てゴージャス感があります。

            

          古いマーチンのセル製PG交換時に、お勧めしているリペア/グレードアップ加工です。

           

          どうです?いい感じでしょ。今回は”30’S ヴィンテージカラー”を使用しています(いろんな柄がある)

            

           

          バックのローズ(D−28)に”ひび割れ”が現れていましたので、膠液を刷り込んで修正しておきました。

            

           

          オーナーは”ブルーケース”に憧れて70’sマーチンを入手したそうですが、その気持ち解ります。70’sではマーチンは高嶺の花でしたからね。当時は1ドル=360円固定レートでした。

            

          シンガーソングライター志望は、「いつかはクラウン」(このコピー解る人は50歳以上かな)でなくて、だれでも「いつかはマーチン」と思ったものです。

           

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          2019.03.03 Sunday

          リペア ファイル その522

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            ギブソン LG-1 / ネックアイロン矯正・フレットすり合わせ・ピックガード張り直し

             

            かわいいギブソンLG-1。デリケートなお嬢様です(年齢的にはお年寄りですが、そうは言いません)。弦張りっぱなしでしばらくケースで「眠れる森の美女」状態で弦高がやや高くなってしまいました。

            ネックヒーター(アイロン)で矯正します。

             

            フレットの頂点(ピーク)がヒーターによって変化しますので、「フレットすり合わせ」を行い頂点(ピーク)が揃うように平ヤスリを使って削り込みをします。

             

            頂点(ピーク)が平ヤスリによって「やや台形」になりますので、再び頂点(ピーク)が出るように半丸ヤスリや三角ヤスリを使ってフレットの側面を削って、台形か丸型になるように成型します。

            その際にヤスリ傷がフレットに残るため、その後はペーパーを使ってその傷がきれいになくなるように、ペーパーの番手を粗目のものから細かいものに変えながら磨く作業に入ります。最終的には金属研磨剤やバフで仕上げ、見違えるようなピカピカにします。同時に指板もクリーニングしてあります。

             

            フレットがやや低くなった分、ナット溝の高さも調整しておきます。

             

            完成間際にピックガードが”ゆるゆる”になっているのを確認。少し動かすと外れてしまいました。厚めのセル製のピックガードが経年変化で動いてボディとの間に隙間ができたようです。ピックガード用の両面テープをPG裏に張り付け、再び貼り付けておきました。

            高齢のお嬢様ゆえ扱いには注意が必要ですが、その音色は控えめながら真のあるサウンドで”キャピキャピギャル”(古い)には出せない音です。楽器は高齢になるにしたがって澄んだ音がしますね(解析すると、耳障りな倍音が減少するためです)。歳を重ねて美しくなるわけです。

             

            ギブソンギター修理 インデックス http://9notes.jugem.jp/?eid=631

             

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            2019.02.27 Wednesday

            リペア ファイル その521

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              FERNANDES LD-95KK  /  フレット交換(指板塗装・ナット交換)・PU交換・3wayスイッチ交換

               

              フェルナンデスの赤ラメのストラト。L'Arc〜en〜Cielのギタリスト”ken"のシグネーチャーモデルで、12Fのポジションマークは黒猫が入っています。赤のラメ塗装にアノダイズド・ゴールド・ピックガード仕様でステージ映えしそうなギターです。

              全体的にいい状態のギターでしたが、フレットがベタベタで低くどうにも演奏しにくいため「フレット交換」することになりました。

               

              メイプル指板ゆえフレットを抜いた後、塗装面を剥がしてから指板調整しました。

                

              フレットワイヤーはミディアムゲージのJESCAR ♯55090。

               

              メイプル指板ゆえここで塗装工程が入ります。(ウレタン塗装しました)

               

              フレットに残った塗装を取り去り、フレットピークを整えます。頂点を再びヤスリで丸く仕上げてからペーパーで磨き上げます。

                  

              指板面も平滑面と艶出しのためウエットサンディングして、フレットと同時にバフで磨いて完成。

               

              ナットも交換しました。

                

              オリジナルヘッドデザインに”Love Driver"の文字が見えます。基本的にはヴィンテージタイプ仕様なのがペグから解ります。

               

              電装系もグレードアップを図ります。フロントPUとリアPUを”ダンカンSSL−1”に交換しました。ヴィンテージトーンを再現した大ベストセラーPUで間違いのない音です。このPUの音を基準にしてから、今後さらにPUの音の開発に展開していったら面白いでしょう。

                

               

              錆の出ていた国産3wayスイッチを米国CRL社製に交換しました。配線が独特でミッドトーンポットがプッシュ式on-offスイッチになっていて、onにするとフロントとミックスされるようになっていました。(なので5wayでないのですね。この配線だとフロントとリアのミックスが出せ太い音が出せます)

                

               

              指板アールはモダンタイプで緩めのアール。

                

              ラメの粒が大きめなので光が乱反射して眩しい!

               

              クリーントーンが素直で音の粒立ちがいいです。これにクランチ〜オーバードライブをアンプ側で歪ませて行けば、音抜けや分離がよいサウンドが表現できるでしょう。

              本家Fenderからも”ken"シグネーチャーモデルが販売されていますが、フェルのこのモデルも魅力的だと思いました。

               

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              2019.02.23 Saturday

              リペア ファイル その520

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                Trinity River 6弦バンジョー / 弦高調整・仕込み角度調整・組み直し・フレット浮き・ハイポジション部すり合わせ

                 

                ギターのレギュラーチューニングもできる”6弦バンジョー”です。なかなか合うバンジョー弦がないと依頼主がおっしゃっていましたが、エレキ弦の09ゲージでも間に合うかも知れませんね。

                  

                弦高が高くて弾きづらい状態でした。ネックも少しずれています。

                 

                仕込み角度調整するために、裏についているお盆(リゾネーター)を外します。

                  

                ネジを外れば簡単に外れます。

                 

                リムの中央をロッドが貫いていて、これを引っ張るとネックが引き寄せられて仕込み角度が変化します。(高級機はこのロッドが上下2本入っていて、より正確な調整とリムの変形を抑えられる構造になっています)

                  

                 

                皮(ヘッド)のテンションを上げるためにリムの周りのフックを引き上げます。ナットをレンチで締めてテンション調整しています。(ドラムと同じような構造ですね)

                 

                ネックが順反りしていたので「ロッド調整」しました。フレットが一部浮いていたので叩いてから瞬間接着剤を流し込んでおきました。

                  

                 

                ハイフレット部が持ち上がっていました。バンジョーのネックは22フレットでボディと接続されていますので、どうしても「反り」ますね。ましてや6弦では無理もないです。(構造上太い弦ではもたないでしょう)

                  

                 

                ここだけ見るとバンジョーには見えません。

                  

                駒(サドル/ブリッジ)も6弦用です。(オフセット加工がされています)

                 

                通常のバンジョーは「DBGD」調弦ですので、その調弦に慣れていないとすぐに演奏できません。その点ギターバンジョーならば、持ち替えても違和感なくすぐプレーできます。バンジョーは”ブルーグラス””カントリー”の楽器と決めつけなければ、”ロック”や”民謡”などにも合うのでは・・・と思いますが。(アンプラグド派の「ゴンチチ」チチ松村さんもバンジョー好きですね)

                ギターバンジョーは、音楽的にとても可能性がある楽器だと感じています。

                 

                関連ブログ:リペアファイル その41 ギブソン4弦バンジョー http://blog.9notes.org/?eid=211

                                  リペアファイル その26  駒換え http://blog.9notes.org/?eid=147

                      リペアファイルその507  http://9notes.jugem.jp/?eid=762

                 

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                2019.02.19 Tuesday

                リペア ファイル その519

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                  マーチン R-18 / ネックアイロン矯正・フレットすり合わせ・ブリッジ修正

                   

                  1930年代にMartin社で作られた珍しいアーチドトップギターです。ヴィンテージですが全体の状態は良く、各パーツともオリジナルのままです。ネックの反りと仕込み角度が甘くなっており「弦高が高く」なっていました。『リセット』ではなく『ネックヒーター(アイロン)』での修正を試みます。

                  (なるべくオリジナルを損ねないように仕事しました)

                   

                  フレットは”バーフレット”という30年代のオリジナル品で、クラウンとタングがなくフレットが直接 フレット溝に入っています。

                    

                  この状態で「アイロン矯正」するとフレットがめり込んで低くなってしまう可能性があったので、フレットには触れないギリギリの高さで温度がネックに伝わるように”ガイド”を木製で作り、フレットを保護しました。

                   

                  指板は”ハカランダ”でなかなか強敵です。ネック自体も剛性の高い”ホンマホ”で「矯正」がすんなり行きませんでした。

                    

                  数回の「矯正」でやっと”いい線”まで辿り着きました。フレット上面はわずかの修正に留めました。

                   

                  「仕込み角度」修正は、希望した設定値(12F 1弦2.0 / 6弦2.5)までは修正できませんでしたので(この段階では12F 1弦2.5 / 6弦3.0です。30年代当時はこのくらいの設定だったかも知れません)、ブリッジ側で「弦高」調整することにしました。

                   

                  オリジナルのハカランダ製ブリッジ。丁度アジャスターを外すと希望設定値に近づくので、これを外すことにしました。

                    

                  ブリッジの脚を削ることも考えましたが、なるべくオリジナルに手を加えないようにしたかったので、アジャスターは取り置きしてもらうことに。

                   

                  1弦側にシムを挟んで「弦高調整」しています。

                   

                  14インチサイズのスモールボディ。スケールは24 3/4インチとDタイプより短いです。

                    

                  トップは削り出しのスプルースですが、サイド&バックはマホガニーでフラットトップスタイルとまったく同じ作りです。アーチトップギターとしては独特な作りでマーチンならではです。

                   

                  指板はトップに直接貼り付けてあります。(アーチトップは指板が浮いているタイプが多いです)

                    

                  内部を確認しましたが、なんと力木は”Xブレーシング”でした!アーチトップは”ㇵの字”とか”Hの字”とかのブレーシングがほとんどでこの”Xブレーシング”はマーチンだけでしょう。裏板にも梯子状のブレイジングが4本入っています。

                   

                  トップの膨らみのピークはブリッジ辺りでなく、指板エンド部にありますね。

                   

                  糸巻もオリジナルのままで、現行のグローバーペグよりも比重の軽い素材のように見えました。

                    

                  ナットは黒檀。

                   

                  ヒールのくびれ部分までしっかり削り出してあり、非常に手が込んでいます。いわゆる”プリ・ウォー・マーチン”は、厳選された素材と高度な職人技の結晶で”すばらいい楽器”だと言われますが、まさにそれを見せてもらった感じです。

                    

                  そのサウンドは「ヴィンテージ・マーチンそのもの」で枯れていながら籠ったところは一つもなく、フラットトップギターに近い音に感じました。この小さいボディからは想像できない大きな音が鳴り、キレと抜けも抜群でした。

                   

                  古いギターそのものからいろいろ勉強させてもらいました。ありがとうございました!

                   

                  関連ブログ:マーチンギター修理インデックス:http://9notes.jugem.jp/?eid=307

                   

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                  2019.02.14 Thursday

                  リペア ファイル その518

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                    Guo Yulong(クオ ユロン)/ 全体調整・サドル調整・ブリッジ加工・ポジションマーク加工

                     

                    若手ギタリスト”大手文明”氏所有の新作クオ・ユロンの8弦ダブルトップギター。以前は”Guo Yulong”を「ガオ・ユーロン」と記載していましたが、「クオ・ユロン」の方が中国語の発音に近いということで、国内代理店も心機一転、正規代理店になりましたので、それに倣ってこれからはこう表記します。

                     

                    入手されて1年ほど経ちに安定してきたため、ここで全体の調整を依頼されました。高音側の弦高がやや高く感じるのと低音側のビビりなどが気になるそうです。そこで1弦側のサドルを下げるためブリッジも少々手を入れる必要が出てきました。ローズ製のブリッジ高音側を少し削ります。その部分をアロンアルフアを使い塗装します。ウレタン塗装の場合だけこの手が使えます。

                      

                     

                    1弦側が低くなっているのがお分かりでしょうか?今度はサドルをセパレート仕様にします。7弦8弦部を背の高いサドルに変更しました。

                      

                     

                    ポジションマークも入れました。

                      

                    ネックヒールはすごく薄くできています。ハイポジションンの操作性からそのように仕上げていると思われます。

                     

                    指板面もクリーニングしました。サイド&バックはジリコテでウレタン塗装。トップは杉(シダー)の”ダブルトップ”で薄めのセラック塗装が施されています。塗装が薄いことで開放的な鳴りを実現しています。

                      

                     

                    ネックのジョイント部はせりあがっている”レイズドフィンガーボード”。特筆すべきは、内部構造で”ダブルバック”仕様になっていることです。ジリコテの裏板の上に針葉樹系の板が張ってあり、ところどころにバスレフ式スピーカーのような穴が開いています。どのような理論で”ダブルバック”になっているのか私には説明できませんが、たぶん低音が増幅されているのだと思います。

                      

                     

                    8弦のほか10弦もオーダーできるそうですが、もうグランドピアノ並みの音圧とダイナミックレンジの広さを持つギターですね。

                      

                     

                    大手氏は弦にもこだわりがありハナバッハやプロアルテなど複数の弦を使い分けています。

                      

                    ダブルトップ特有の音の立ち上がり速さが良い、音量がある、遠達性に優れる、など現代的な音楽表現に適しています。一方、音に艶や深さもありシングルトップの良さとされている領域まで届いています。

                     

                    マティアス・ダマンに始まった”ダブルトップ”は、中国の地で”ダブルトップ・ダブルバック”としてGuoの手で休むことなく進化しています。これからも目を離せないギターです。

                    ダブルトップ関連ブログ:http://9notes.jugem.jp/?eid=405

                     

                    クラシックギター修理 インデックス http://9notes.jugem.jp/?eid=648

                     

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                    2019.02.10 Sunday

                    リペア ファイル その517

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                      『錆びた”イモネジ”の外し方』

                       

                      フェンダーのストラトキャスターなどに採用されているプレスサドルです(この写真は国産サドル)。サドルに手の甲を乗っけて演奏したりするので、汗がサドルに掛かり錆びてしまうことが結構ありますね。こうなるとイモネジが錆びでサドルから抜けなくなってしまうことがあります。(アジャスト機能が使えないため弦高調整ができなくなってしまいます)

                       

                      無理に六角レンチで回そうとして、穴をなめてしまって もうどうにもならないことって ありませんか?(ですので、無理に回さないことです)

                       

                      そんなときには「クレ550」!とCMのような対応です。で、実際大変重宝しています。クレ550をネジ部に噴出してしばらく放置しておきます。その間にオイルが浸透して行きます。

                       

                      六角レンチで一度試してそこで回ってくれればよし、回らなければイモネジをバイスペンチでくわえてそっと回します。(ここではイモネジをダメにしてもしょうがないと 覚悟を決めてやって下さい。覚悟すれば案外抜けてくれます)

                      ペンチでくわえたせいで、イモネジが潰れてダメになったら新しいイモネジと交換すればいいのです。サドル本体よりはずっと安いですから。

                       

                      ダイキャストサドルやブロックサドルでも同じことです。錆が出たらたっぷりと「クレ550」を掛けてやってください。

                       

                      イモネジで気をつけなければならないことは、インチとミリ サイズ2種があるということです。フェンダーUSAはインチ、国産はミリ対応になっています。それは六角レンチも同じことで、インチとミリ 2種あるのでインチサイズのイモネジの穴にミリサイズでを無理やり突っ込むと、それだけでなめてしまって使い物にならなくなってしまいます。(インチサイズの六角レンチは楽器屋さんでないと入手できないので注意)

                      ステンレスのイモネジに交換すると錆に強くていいのですが、レリック仕様の楽器ですとそこだけピカピカになり具合が悪いです。その場合はイモネジを少し汚す程度にして頂き、くれぐれも錆付けだけは御免被りたいです。

                       

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